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ユニクロ野菜はそれからどうなったか

上昇ユニクロの低迷時代

 現在の微妙な景気の中でも、絶好調な企業の一つがユニクロ。

 ■NIKKEI NET(日経ネット):企業ニュース-企業の事業戦略、合併や提携から決算や人事まで速報
 ■不況に克つ:「独走」続くユニクロ 繊維大手と二人三脚 ヒット商品、素材から開発 - 毎日jp(毎日新聞)

 しかし、このユニクロもずっと好調を保っていたわけではなく、停滞していた時期もありました。2000年あたりまでフリースなどの売り上げで急成長してからは、低迷期に入ります。そして、その時期より少し前から、その時点での路線での限界を予測していたのか、ユニクロの経営会社である株式会社ファーストリテイリングは様々な手段を模索し始めます。例えばレディースアパレルブランド『ナショナルスタンダード』(2006年3月解散)の子会社化など。

 ■ナショナルスタンダード – Wikipedia

 その中で「何でユニクロがそんなところに?!」というので話題になったのが、ユニクロの野菜販売進出。

ファーストリテイリングの野菜販売「SKIP」

 ファーストリテイリングは2002年9月、子会社・株式会社エフアール・フーズを設立します。そして、「SKIP」というブランド名で野菜などの食料品を販売することを発表します。

 ■日本消費経済新聞 企業情報・新商品 2002年11月04日号

 上の記事によると、売り方の形態は何もユニクロの店舗で売るわけではなく、通信販売形態で、以下の通り。

販売の柱となるのは会員制の定期購入クラブ「SKIPクラブ」。隔週ごとに「おまかせ」で旬の野菜や果物の詰め合わせが届く(送料200円)。家族の人数に応じて3つのコースから選べる。牛乳、たまご、米、ジュースなどはオプションで追加できる(初回会員数は1万5千人限定)。

 そして野菜のほか果物や牛乳、卵なども扱っており、全買い上げ契約を結んだ全国500余りの「農業家」が提供するという形だったようです。

 さらにその野菜にも特徴がありました。

余分な水と肥料を極力抑え、自然本来の持つ力を引き出すという永田照喜治さん提唱の「永田農法」で生産。時間をたっぷりかけてつくるこの農法は、糖度の高いトマトなどで有名だ。野菜によっては除草剤を使わないと決めたものもある。おいしさに加えて、栽培履歴の公開、重要と思われる50種余の残留農薬検査(抜き取り検査)の実施など、安全性にもこだわり、〝品質に見合った安定した価格〟で届ける。通常のスーパーの野菜よりは多少高くなるが、「日本人の舌なら野菜の本当のおいしさをわかってもらえる」(柚木社長)。品質を優先し、その上で、物流をシンプルにするなどコストを極力下げる努力を続ける。「日本の野菜が世界一おいしい」といわれるようにすることが夢だ。

 このように、高品質な野菜を通販で届ける形として事業を開始したのですね。ある意味低価格路線で且つ代表的な店舗売りのユニクロとは対極かもしれません。

 ■参考:安心ブランドを作る表現と仕組み、ユニクロ野菜のSKIP – ニュース – nikkei BPnet

 また通販だけではなく、松屋銀座本店に店舗を開くなどもしていたようです。

業績低迷

 しかし、当初から売り上げが低迷。初年度8か月間(2002年10月~2003年6月期)の売上高は、当初見込みの約半分の6億円程度だったということ。

 ■株式会社エフアール・フーズ 代表取締役社長 柚木治氏 – インタビュー – 環境goo

 上のインタビューによると、会員数の伸びは計画通りだが、単価と購入頻度が予想を下回ってしまったとのこと。その主因は2つ価格の高さと、会員制コースの使い勝手の悪さを挙げています。

エフアール・フーズ解散

 そして2004年3月、株式会社エフアール・フーズは解散してしまいました。

 ■【社長の】「ユニクロ」食品販売子会社解散、特損28億円【肝いり】 - 2ch NewsZIP[痛いニュース+](当時の2chニューススレより)

 設立が2002年9月ですから、1年半の早期で撤退したことになります。2003年6月期は9億円強の経常赤字だったとのこと。

何故撤退に追い込まれたのか

 何故、SKIPは撤退せざるを得なかったのでしょうか。ぱっと思いつくものとしては、ユニクロの衣料品的イメージと青果のイメージが結びつかなかった人が多かったこと、同時に低価格イメージがついていたユニクロのイメージが野菜にもついてしまい、特売野菜の販売みたいなイメージがつきまとってしまったこと、数少ない加入者も、生活協同組合のような既存の組織と需要が重なってしまった点などがありますね。しかし何事にも増して、1年半で見切ってしまったファーストリテイリング柳井会長の即断性があるでしょう。ある意味この決断力がユニクロを成長させてきたのかもしれません。

 これらついて、SKIPを利用していたという finalventさんの見解が興味深いので、以下に。

 ■極東ブログ: ユニクロ野菜の失敗

今ならうまくいくか

 ただ、事業としては早期終了してしまいましたが、調べる限り実際に頼んだ人からは好意的な意見が多いのですよね。

 ■ユニクロの野菜 – 関心空間
 ■ウワサでは聞いていたけど、果たして美味しいの? ユニクロ野菜「SKIP」試食 – [子育て事情]All About

 きっと、安心でうまい野菜を手に入れたいという需要はあるとは思うのですよね。ただ、それには現時点では手間とコストがどうしてもかかってしまうと。
 農業に対しての注目が高まっている昨今、またファーストリテイリング、もしくはほかの企業がこのような経験を糧として、また良質な農作物を簡単に入手できるような仕組みを構築して、広まればいいなとは思います。

  

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