- 2008-08-27 (水) 4:35
- ニュースのそれから

2006年11月、とある鉄道会社のHPに、ある文章が載せられました。『弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。 年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております。このままでは、元旦の輸送に支障をきたすばかりか、年明け早々に車両が 不足し、現行ダイヤでの運行ができないことも予測されます。』という、文章を掲載したのは、千葉のローカル私鉄、銚子電鉄。
このあまりに切実さが伝わってくる文章がネットで広がり、「銚子電鉄を助けよう」という動きが広まったのを覚えている方もいらっしゃると思います。
そもそも何故、銚子電鉄はピンチに陥ったのか
銚子電鉄が経営不振に陥ったのは、何もローカル線特有の赤字問題だけではありません。実はこれは、経営危機に陥る前に社長となった人が、総額約1億1000万円の業務上横領を行っていたためでした。
業務上横領容疑の元となった借金は銚子電鉄名義で無断で行われた物であり、「自分が社長をつとめる建設会社の経営状態が悪化しており、鉄道会社の信用を使えば銀行からの融資が引き出せるだろう」との目論見で行ったものとされている。銚子電鉄名義の借金は、個人の借金返済に充てるなど、全額を着服している。また内山は銚子電鉄社長時に内野屋工務店に大量の仕事を発注させて駅舎の改修工事をさせるなども行ったとされている。このことが県と銚子市の補助金を停止させ、さらに金融機関の融資凍結を招き鉄道経営に大きく響いた。
しかし、2006年11月の鉄道車両の法定検査は迫っていました。
必死な訴えに応えてのぬれ煎の爆発的売れ行き
これからあとはご存じの方も多いでしょう。ネットで話題となり、同社が資金獲得のために販売していたぬれ煎餅の購入希望者が殺到します。ここまで好感を持たれたのは、あの必死な訴えなのに、募金を求めるなどではなく、あくまで自分の事業であるぬれ煎で資金を獲得しようとした姿勢があるかもしれません。そしてたちまち売り切れ状態に。
■ITmedia News:ネットで「銚子電鉄を救え」 名物「ぬれ煎餅」に注文殺到
このときの社員さんの申し訳なさそうな対応も、好感度を高める結果となり、実際に観光してみようという人も増えたそうです。下は当時のまとめページ。
■「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」銚子電鉄緊急応援Wiki – 「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」銚子電鉄緊急応援Wiki
銚子電鉄サポーターズ
しかし法廷検査をクリアしても、今度は国土交通省関東運輸局から老朽化のための改善命令を受けます。そこで2007年1月、有志が「銚子電鉄サポーターズ」を設置、募金などを開始しました。
同会には当時千葉ロッテマリーンズ所属の小林雅英投手も特別サポーターとしていたということ。
そして改善命令の問題もなんとかクリアします。
そして現在……
2008年5月26日、銚子電鉄サポーターズは支援の成果を上げたとして、休止を発表します。Wikipediaによると
2008年3月31日までに4698名から入会金として約1658万円、運営費のカンパなども合計すると約1882万円が集まり、同会はこれらの収入から安全対策基金として 1510万円(うち970万円は2007年に寄贈、540万円を2008年5月26日に寄贈)、老朽化した踏切看板の交換費用として約100万円を支出したとしている
と、かなりの金額が集まった模様。
また、ぬれ煎餅も好調で、黒字転換したようです。
■9800万円超す黒字 銚子電鉄07年度決算 鉄道、副業とも収入大幅増|ちばとぴ ちばの耳より情報満載 千葉日報ウェブ
ネットでは「本業煎餅屋、副業鉄道」等と言われることがありますが、それでも持ち直したならよかったです。願わくば、ブーム収束でこの勢いが止まらないでほしいです。
さて、一時期人手不足で休止していたぬれ煎餅の通販も再開しているようですので、贈呈品がいる時などは買ってみてもよいのではないでしょうか。上の話題コミでいいおみやげになるかもしれませんよ(ただ、煎餅の類はすぐ売り切れるので、下ろしているところを調べて買った方が早いかもしれません)。
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